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活動紹介

2014年03月29日

電機連合@見える化通信Vol.37【技術立国ニッポン!技術者が輝き続けるために!】

電機連合@見える化通信Vol.37
【技術立国ニッポン!技術者が輝き続けるために!】

電機連合の活動の中に「産業政策」の取り組みがあることを
知っていますか?

●● 電機連合の産業政策 ●●
*学校・地域・労使・行政などが連携し「技術者の卵」を
育成するシステムを作り上げる!
*工学系大学への女子進学率を上げ、女性技術者を増やす!

産業政策とは、電機産業や日本をより豊かに発展させるため
の取り組みです。私たちが働く電機産業に活気があり、企業
の業績がよくなければ、雇用の維持・拡大や賃金などの労働
条件の改善は厳しくなります。
そこで、働く者の立場から電機産業が直面しているさまざま
な課題を見つけ出し、その解決方法(法改正や制度策定など)
を考えて「産業政策(政策制度課題と私たちの見解)」とし
て取りまとめ、毎年、政党や省庁などと意見交換を行って、
政策実現を目指しています。
『電機連合@見える化通信』では、何となく小難しくて見え
づらい、でも私たちの暮らしをより良くするために大切な産
業政策の見える化に向けて、その中身を少しずつご紹介して
いきます。

電機連合が推計したところ、少子化の影響で 2018年をピーク
に工学系(工学・理工学)大学への進学者数が減少期に入ります。
資源のない日本はものづくりで経済大国を築いてきました。
これを支えてきたのは勤勉で優秀な技術者であり、国民生活の
利便性向上や国際社会へ貢献してきました。
ものづくりを支える次世代の優秀な技術者が減少することは、
電機産業そして技術立国を目指す日本にとって大きな損失です。
これからの日本経済復活のためには、ものづくり産業を好循環
させて、技術者が輝き続けられることが大切です。
そのためは、次世代の優秀な「技術者の卵」の育成を図り、
工学系への進学者を増やしていかなければなりません。


【小中高で切れ目なく理化学への興味を持続させる】
工学系への進学者を増やすには、子どもが理化学に興味を持ち
やすい環境を整え、才能を伸ばせる取り組みが必要です。
いまの子どもたちは、すでに必要な電機製品が揃っている生活
環境が当たり前で、便利・不便を実感しにくいことから、製品
に使われている技術や技能に対する興味を持ってもらうきっか
けを与えることも必要です。
例えば「電子レンジで食べものはどうして温められるの?」と
いう子どもの好奇心に対して「電磁波を出すことによって食べ
ものの中の水分を温めているからだよ」という答えがすぐに返
ってくることで科学的なものの見方が育まれていくことが大切です。
中学校に上がると、理科に理論や法則が登場することで授業内
容が急に難しくなり、生徒の「理科離れ」が進んでいることが
問題となっています。この時期から進路の問題が始まることも
あり、理科への興味を持続させる取り組みが重要です。
企業から小中学校に現場の技術者を派遣し、生徒に理論や法則
を教える「ものづくり教室」も開催されています。
こうした取り組みを進め、さらに地域、労組、行政等が連携して
「技術者の卵」を育成するシステムを作り上げることが必要です。
元文部科学大臣の平野博文電機連合顧問は、産学官一体で科学
技術系人材育成として取り組む「科学の甲子園(全国の高校生で
学校対抗・チーム制で理科・数学等の筆記・実技を競う)」の
中学生版「科学の甲子園ジュニア」を必ず立ち上げるとし、
この構想は政権交代がありながらも2013年に実現しました。
高校では理系大学進学に繋げるために、文科省が2002年から
先進的な理数教育を取り入れる「スーパーサイエンススクール
制度」を実施して成果を上げており、指定校も増加しています。


【工学系大学への女子進学率を上げ、女性技術者を増やす】
最近は「リケジョ」という言葉が流行ったり、理系が就職難に
強いことも後押しし、理系大学への女子進学者が増加しています。
しかし専攻は看護学・薬学・医学が圧倒的です。
工学系については微増しているものの、女子大学進学者全体の
4%台という低水準が続いています。日本の女性研究者の割合は
14%と、英国38%、米国34%と比べると低く、政府は平成27年度
までに女性研究者を30%(内、工学系は15%)に増やすとしてい
ます。女性研究者が少ない理由には、家庭と仕事の両立や育児期
間後の復帰の難しさ、ロールモデルの少なさ等が挙げられています。
技術者の育休1年のブランクは大きく、専門性と育児の両立が課題
であり、長時間保育、病児保育等を充実させ、安心して技術者を
目指せる環境整備が必要です。ロールモデルについては、例えば
冷蔵庫では女性技術者の視点を活かした付加価値の高い製品を開発
しヒット商品を生み出しており、こうした女性技術者の成果を学生
に「見える化」していくことも大切です。
多様な視点や感性を活かした技術・研究開発の重要性は高まっており、
政府・企業・大学は優秀な女子を工学系に志望させるための情報発信
に取り組んでいます。政府の目標を達成するためにも、業界団体
(工業会等)、民間教育機関(塾等)などと連携した工学系大学への
女子進学者を増やす取り組みを進めます。

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